長期金利とは?2026年の最新水準・今後の見通し、住宅ローンや日経平均への影響を解説

長期金利は、住宅ローンの固定金利、国債価格、企業の借入コスト、預金金利、株価など、暮らしと経済の幅広い分野に影響する重要な指標です。「長期金利が上がると何が起きるのか」「10年国債利回りをリアルタイムで確認するにはどうすればよいのか」と疑問を感じることもあるでしょう。本記事では、長期金利の基本的な仕組み、2026年の最新水準と推移、日銀の政策、住宅ローンや日経平均株価への影響、今後の見通しまで、最新の公表資料を基にわかりやすく解説します。

長期金利や10年国債利回りの推移を確認する金融市場のイメージ

この記事の目次

  • 長期金利とは何か
  • 2026年の最新水準とリアルタイムで確認する方法
  • 長期金利と国債価格の関係
  • 長期金利の推移グラフ
  • 長期金利が上昇するメリット・デメリット
  • 住宅ローンと預金金利への影響
  • 日経平均や企業業績への影響
  • 日銀の長期金利政策
  • 2026年以降の見通し

重要:本記事は2026年7月31日午前9時48分時点で確認できた情報を基にした一般的な解説です。金利、国債価格、住宅ローン金利、株価は日々変動します。実際の借入、預金、国債・株式などの取引では、金融機関や公的機関の最新情報をご確認ください。

長期金利とは?わかりやすく解説

長期金利とは、一般に、返済までの期間が1年を超える資金の貸し借りに適用される金利です。日本では、残存期間が約10年の国債、特に新しく発行された10年国債の利回りが、代表的な長期金利の指標として使われています。

ニュースで「長期金利が2.8%に上昇した」と伝えられる場合、通常は新発10年国債の市場利回りを指します。

金利の種類 代表的な指標 影響を受けやすい商品
短期金利 無担保コール翌日物金利など 普通預金、短期融資、変動型住宅ローンなど
長期金利 10年国債利回り 固定型住宅ローン、長期融資、社債など

長期金利は、日銀が決める政策金利と完全に同じものではありません。将来の短期金利、物価上昇率、景気、国債の需給、財政への見方、海外金利などを反映して市場で変動します。

なぜ10年国債利回りが基準になるのか

国が発行する国債は信用力が比較的高く、市場で継続的に売買されています。10年国債の利回りは、長期間お金を貸す場合の基準として利用しやすいため、住宅ローン、企業向け融資、社債などの金利を決める際の重要な参考指標になります。

ただし、すべての金融商品が10年国債利回りと同じ幅、同じタイミングで動くわけではありません。実際の金利には、金融機関の調達費用、信用リスク、事務費用、競争環境、キャンペーンなども反映されます。

長期金利の最新水準は?2026年7月の状況

財務省の国債金利情報によると、2026年7月30日の10年国債のコンスタント・マチュリティー・ベースの金利は2.801%でした。

また、2026年7月31日午前9時42分ごろの市場データでは、日本の10年国債利回りは2.81%前後で推移していました。ただし、市場データには数分から十数分程度の遅れがある場合があります。

2026年7月31日午前の長期金利
約2.81%
表示時刻やデータの種類によって数値は異なります

長期金利は取引時間中に変化するため、記事に掲載された数値はすぐに古くなる可能性があります。現在値を確認するときは、必ず更新時刻も確認してください。

10年国債利回りをリアルタイムで確認する方法

長期金利を確認する方法は、大きく「公的な確定データ」と「取引時間中の市場データ」に分かれます。

財務省の国債金利情報

財務省は、国債市場の実勢価格を基に計算した年限別の金利を公表しています。公的な記録として確認する際に適していますが、リアルタイム更新ではありません。

財務省の金利情報は、原則として対象日の翌営業日午前9時30分ごろに公表されます。そのため、取引時間中の急な変動を確認する用途には向きません。

日本相互証券の主要年限レート

日本相互証券では、新発2年、5年、10年、20年、30年、40年国債などの終値が掲載されています。新発10年国債の利回りは、長期金利を示す代表的な指標です。

証券会社や市場情報サイト

証券会社や金融情報サイトでは、取引時間中の10年国債利回りやチャートを確認できます。ただし、次の点に注意が必要です。

  • リアルタイムか、遅延データか
  • 表示時刻が日本時間か海外時間か
  • 新発10年国債の利回りか、理論上の10年金利か
  • 買値、売値、終値のどれを表示しているか
  • 小数点以下の表示方法が異ならないか

「財務省では2.801%、市場情報サイトでは2.810%」のように数値が少し異なる場合があります。これは、更新時刻や計算対象、表示する価格が異なるためであり、必ずしもどちらかが誤りという意味ではありません。

長期金利と国債価格の関係

長期金利を理解するうえで重要なのが、国債価格と利回りは原則として反対方向に動くという関係です。

  • 国債が売られて価格が下がると、利回りは上がる
  • 国債が買われて価格が上がると、利回りは下がる

金利上昇で国債価格が下がる仕組み

例えば、額面100万円、年1万円の利息を受け取れる既存の国債があるとします。その後、新しく発行される国債の利息が年2万円になれば、年1万円しか受け取れない既存国債の魅力は相対的に低くなります。

既存国債を市場で売るためには価格を下げる必要があり、価格が下がることで購入価格に対する利回りが上昇します。

満期まで保有する予定の債券であっても、途中で売却すれば、市場金利の変化によって売却損益が発生する可能性があります。債券の満期が長いほど、一般に金利変化による価格変動が大きくなります。

長期金利の推移グラフ|2019年から2026年

財務省の国債金利情報から、各年最後の公表日における10年金利を整理すると、2022年以降に上昇ペースが強まっていることが分かります。

日本の10年国債金利の推移

2019年
-0.015%
2020年
0.035%
2021年
0.089%
2022年
0.454%
2023年
0.647%
2024年
1.111%
2025年
2.066%
2026年
2.801%

2019~2025年は各年最後の公表日、2026年は7月30日の数値です。棒の長さは傾向を示すための簡易表示です。

基準日 10年金利
2019年12月30日 -0.015%
2020年12月30日 0.035%
2021年12月30日 0.089%
2022年12月30日 0.454%
2023年12月29日 0.647%
2024年12月30日 1.111%
2025年12月30日 2.066%
2026年7月30日 2.801%

長期金利は、2019年末にはマイナス圏でしたが、2024年末には1%を超え、2025年末には2%台へ上昇しました。2026年7月3日には、新発10年国債利回りが一時2.810%まで上昇し、約29年ぶりの高水準と報じられました。

長期金利の上昇は、住宅ローン利用者には負担となる一方、預金者や新たに国債を買う側には有利になる場合があります。具体的に誰が得をし、誰の負担が増えるのかを次のページで解説します。

金利が1%違うだけで住宅ローンの総返済額は大きく変わります。具体的な試算は次のページへ。