逆三尊とは?意味・見方・ネックライン・だまし・目標価格の計算までやさしく解説

逆三尊のターゲットはどう計算する?基本となる測定方法

逆三尊では、ネックラインを上抜けた後の値幅を考える際に、チャートパターンの大きさから目標値(ターゲット)の目安を求める方法があります。

マネックス証券は、ヘッドアンドショルダーズボトムについて、一番低い谷とネックラインまでの長さと同じ長さを上方に取った位置を目標値の一つにできると説明しています。Charles Schwabも、ヘッドからネックラインまでの垂直距離を測り、その値幅をブレイク地点に加える方法を紹介しています。

逆三尊ターゲットの基本式

水平なネックラインを例に単純化すると、考え方は次の通りです。

パターンの高さ = ネックラインの価格 − ヘッドの安値

上値ターゲットの目安 = ブレイク価格 + パターンの高さ

具体例:ヘッド800円、ネックライン1,000円の場合

例えば、中央のヘッドが800円、ネックラインが1,000円だったとします。

  • ネックライン:1,000円
  • ヘッド:800円
  • パターンの高さ:200円
  • 1,000円付近で上抜けた場合の計算上の目安:1,200円付近

ネックラインより上へ、ヘッドからネックラインまでと同程度の200円を加えるという考え方です。

ただし、1,200円まで必ず上昇するという意味ではありません。これは伝統的なチャート分析で使われる測定上の目安です。途中に過去の高値や大きな売買があった価格帯があれば、その手前で値動きが止まることもあります。

逆三尊のエントリータイミングはどこ?

逆三尊 エントリー タイミングについては、一つの方法だけが正解というわけではありません。テクニカル分析上では、形成途中と完成後を分けて考えることが重要です。

ネックライン上抜けを確認する方法

もっとも基本的なのは、価格がネックラインを明確に上抜けたことを確認する考え方です。

左肩、ヘッド、右肩が見えても、ネックラインを越えられなければ逆三尊が完成したとはいえません。形が完成する前に上昇を期待すると、そのまま下落が再開する可能性があります。

出来高も確認材料の一つ

株式では、ネックラインを突破するときの出来高も参考になります。大和証券の解説では、逆三尊でネックラインを上抜ける場面の出来高に注目しています。Fidelityも、逆ヘッドアンドショルダーズにおいて、右肩完成後の上方ブレイクで出来高が増加することはトレンド転換を確認する材料になり得ると説明しています。

ただし、出来高が増えれば必ず成功するわけでも、出来高が少なければ必ず失敗するわけでもありません。複数ある確認材料の一つとして見るのが適切です。

逆三尊の押し目とは?ネックラインが重要になる理由

逆三尊が完成した後、一度上昇した価格が再びネックライン付近まで下がってくる場合があります。このような値動きは、一般にネックラインへのリテストや押し戻しとして扱われます。

マネックス証券の用語集では、ネックラインをまたいでフォーメーションが完成した後、反動がネックライン近辺に達することがあると説明されています。また、過去の同社解説では、逆三尊完成後のネックラインが押し目の目安として考えられるという説明もあります。

ネックラインが「抵抗」から「支持」に変わることがある

逆三尊の完成前には、ネックラインは価格の上昇を抑えるレジスタンスとして機能していたことになります。その水準を上抜けた後には、今度は下落を支えるサポートとして意識されるケースがあります。

ただし、ネックラインまで必ず押し目を作るわけではありません。そのまま上昇する場合もあれば、ネックラインを下回ってしまう場合もあります。「押し目を待てば必ず有利」というものではない点にも注意が必要です。

逆三尊とダブルボトム・トリプルボトムの違い

逆三尊によく似た底打ちパターンにダブルボトムやトリプルボトムがあります。

ダブルボトム

ダブルボトムは、主に2つの谷から構成されるパターンです。アルファベットの「W」のような形として説明されることがあります。

トリプルボトム

トリプルボトムは3つの安値を形成する底型です。逆三尊も3つの谷を持っていますが、典型的な逆三尊では中央のヘッドが左右の肩より明確に深いことが特徴です。

したがって、安値が3回ほぼ同じ水準ならトリプルボトムとして捉えるほうが自然な場合があり、真ん中だけ深く左右が比較的近い水準なら逆三尊として捉えやすくなります。

「きれいな逆三尊」でなければダメ?

実際の相場は教科書の図のような左右対称になるとは限りません。左右の肩の高さや形成期間が少し違うこともあり、ネックラインが傾く場合もあります。

そのため、見た目だけで無理に逆三尊に当てはめるのではなく、先行する下落、3つの谷の位置関係、中央のヘッド、戻り高値、ネックライン突破といった構造を確認することが重要です。

ネックラインを抜けたのに下落することもあります。逆三尊で特に注意したい「だまし」と「否定」、さらに逆四尊や逆三尊おじさんという言葉の正体を次ページで整理します。