GPIFのポートフォリオ2026|基本は4資産を各25%
2025年度から2029年度までの基本ポートフォリオは、国内債券、外国債券、国内株式、外国株式をそれぞれ25%ずつ保有する構成です。
| 資産 | 基本割合 | 乖離許容幅 |
|---|---|---|
| 国内債券 | 25% | ±6% |
| 外国債券 | 25% | ±5% |
| 国内株式 | 25% | ±6% |
| 外国株式 | 25% | ±6% |
債券全体と株式全体にも、それぞれ50%を中心とする±9%の乖離許容幅が設けられています。したがって、4資産が毎日ぴったり25%になるよう機械的に売買しているわけではありません。
2026年3月末の実際の資産配分割合
| 資産 | 構成割合 | 資産額 |
|---|---|---|
| 国内債券 | 26.91% | 80兆6,791億円 |
| 外国債券 | 24.48% | 73兆3,990億円 |
| 国内株式 | 23.81% | 71兆3,905億円 |
| 外国株式 | 24.80% | 74兆3,569億円 |
この表は「年金積立金全体」の構成です。国内債券には、年金特別会計で管理されている約6.2兆円も含まれます。そのため、4資産の金額合計と、GPIF単体の運用資産額293.6兆円には差があります。
GPIFと国債の関係|国内債券の主要な投資先
日本国債は、GPIFが保有する国内債券の主要な投資対象の一つです。ただし、「国内債券」のすべてが国債という意味ではなく、地方債や社債なども含まれます。
債券は一般に、株式より値動きが小さい傾向があり、定期的な利息収入も期待できます。一方、金利が上昇すると既に発行されている債券の市場価格は下がりやすくなります。実際に2025年度は国内金利の上昇によって、国内債券の収益にマイナスの影響が生じました。
国債は無条件に価格が安定する資産ではありません。信用リスクが比較的低い一方で、金利変動リスクや物価上昇による実質価値の低下などがあるため、株式や外国資産と組み合わせて運用されています。
GPIFのリバランス時期は決まっている?
毎年何月、毎四半期の何日という固定スケジュールは、基本ポートフォリオ上で示されていません。市場環境、各資産の割合、流動性、価格への影響などを考慮しながら、機動的にリバランスが行われます。
リバランスとは、値上がりなどで比率が高くなった資産を一部売却し、比率が下がった資産を買い増すことで、基本ポートフォリオに近づける作業です。
2025年度は株式を回収し、国内債券を中心に配分
2025年度の配分・回収額は次のとおりでした。
- 国内債券:+14兆7,532億円
- 外国債券:+2兆6,530億円
- 国内株式:-10兆6,932億円
- 外国株式:-4兆2,013億円
株価上昇によって株式の割合が高まりやすい局面で、国内外の株式から資金を回収し、国内債券を中心に配分した形です。マイナス表示は、その資産で運用損が出たという意味ではなく、配分額より回収額が多かったことを表します。
GPIFの保有銘柄一覧2026は公開されている
GPIFは2026年7月3日、2025年度末時点の保有全銘柄を公表しました。国内債券、外国債券、国内株式、外国株式の銘柄名や時価総額などが、表計算形式のデータとしてまとめられています。
銘柄数が非常に多いため、記事内ですべてを列挙するのは現実的ではありません。また、一覧に掲載された銘柄は2026年3月末時点の保有状況であり、その後も売買や価格変動によって内容が変わる可能性があります。
保有銘柄一覧は「推奨銘柄リスト」ではない
GPIFの保有銘柄を、将来値上がりすると判断した推奨株の一覧と受け取るのは適切ではありません。GPIFの株式運用では、幅広い市場指数に連動するパッシブ運用も大きな割合を占めます。指数に含まれる多数の企業を保有するため、個別企業への特別な評価を示すとは限りません。
また、GPIFは法令や中期目標に基づき、自ら株式の個別銘柄を選定したり、特定銘柄を恣意的に除外したりすることができません。実際の売買や議決権行使は、委託先の運用機関を通じて行われます。
GPIFのオルタナティブ投資とは
オルタナティブ資産とは、上場株式や一般的な債券以外の投資対象です。GPIFでは、主に次の3種類が該当します。
- インフラストラクチャー:電力、交通、通信などの社会基盤
- プライベートエクイティ:非上場企業の株式など
- 不動産:国内外の不動産や不動産ファンドなど
オルタナティブ資産は、上場株式や債券と異なる値動きをする可能性があり、分散効果や超過収益が期待されます。一方で、売却に時間がかかる流動性リスク、価格評価の難しさ、運用会社の管理上のリスクなどがあります。
2026年3月末の保有額は約5.2兆円
2026年3月末のオルタナティブ資産の時価総額は5兆2,067億円で、年金積立金全体の1.74%でした。将来拠出できる上限として運用機関と契約したコミットメント額は7兆8,536億円で、積立金全体の2.62%です。
基本ポートフォリオでは、オルタナティブ資産の合計は積立金全体の5%を上限としています。なお、オルタナティブ資産は別枠の第5資産として扱うのではなく、リスクや収益特性に応じて国内債券、外国債券、国内株式、外国株式のいずれかへ区分されます。
GPIFの国内投資がすぐ増えるとの見方は正しいのでしょうか。話題となった片山発言の事実関係と、個人が真似する際の注意点を次のページで整理します。




